会議が期待通りに機能しない理由
2008 年 10 月 5 日
グループで新しい取り組みを行ったり、課題を解決したりするときに、「会議」という形の報告と討議の場を設定します。デンタツの場としても非常に重要なこの「会議」が正しく機能しないのは、どういう場合でしょうか? 会議自体に積極的に参加して、問題点を掘り下げたり、何か新しい発見を共有したりすることが求められるわけですが、必要によっては誤りや不手際を適切に批判したりすることも必要になります。
クリエーティブな仕事をやっている場合、個人が仕事の大部分を担わなければなりません。ゴールをイメージし、要素に分解し、分解した要素をひとつひとつ検討し、自分で調査したり、解決案を考えたり、スケジュールを立てたり、人に分担したり、それらをすべて予算とスケジュールの制約の中で組み立てていかなければなりません。
グループで会議を行う場合、その場が点検や分担を確認する非常に有効な場面となります。議長(司会)の力により、うまく掘り下げたり(つまり分析したり)、分担したり、と分けていく作業を上手に行うことができます。全体を包含するコンセプトや注意点、方向性の確認など、統合する作業もぜひ行いたいところです。
本来、洗い出さなければならい場面で、適当にまとめ上げるような言葉を誰かが発し、場の雰囲気でそれが是認されるような場合、分析作業は中断してしまいます。「あの人は頭がいいから、あの人に任せましょう」「ここで皆で議論してもあまり意味がないのではないでしょうか。センスのいい人にたのみましょう」といったものです。
「頭がいい」という表現にはいろいろな意味があります。
・しっかり(丁寧に、細かく)分析している
・全体をちゃんと見渡している/俯瞰している
・指摘すべき問題点を的確に把握し、指摘している
・知識がある(広く深い)
・解答を得るまでの時間が短い
・正当率が高い
「センスがいい」という表現にも、いろいろな意味があります。
・表現力が高い
・場の空気をわきまえ、タイムリーな発言が発せられる(不要な発言がない)
・自分自身のドレスアップが上手(着こなしがいい)
言葉が何を意味しているのか、的確にデンタツしなければ、多くの人が集まった意味をなくしてしまいます。意識を集中することは確かに疲れることですが、しっかりと知的な作業をしなければ、事態を改善するために使った労力自体が無駄になってしまうのです。ですから、ひとつ踏み込んで、言葉の意味をもう一段階厳密にしてみることをやってはどうでしょうか?プレゼンで上司から指摘されたり、クライアントが心で考えていることは、たいてい内容・フレーズに対する手厳しい点検ポイントです。
日本の文化として、「他人の心や、心から発する表現に対して批評することはよくない」という暗黙の了解があります。たとえば、本来は、文章の表現力をつけるための国語の授業で、「僕はとてもうれしかったです」のような文が出てくれば、印籠を見せられたようなもので、「先生がその子の文章を批判することはやってはならない」、もちろん、「他の生徒もしかり」、というようなものです。日本人は「人のこころ」をとても大切にします。宗教心がほとんどない、とされている民族でも、このようなタブーが、これまで維持されてきました。
上司があいまいな表現でまるめようとするときに、部下が「その意味はAですかBですか」などと発言すると、「面白くないやつだ」と考えらえます。いやがらせがあるかも知れません。そうなんです。本来、皆でよってたかって作戦を練ったり、分担を考えているのに、それを進ませない力を働かせることのほうが会議を無駄にしているのです。
もし、私が小学校の国語の先生になれたなら、自分の心、他人の心を大切に思いやることは理解し教えつつも、自分の感動をどう伝えられるか、いくつか例をあげ、子どもたちとともに言葉の深さ、コミュニケーション、デンタツの意義について、一緒に学ぶような方法を行ってみたいと考えています。(もちろん、芭蕉などすばらしい先人たちも日本にはいます!)
有言実行の時代がやってきています。デンタツも質的に変化していかなければなりません。インターネットだけでなく、この情報化・国際化の時代は文化的・社会的な大きなうねりを生じていると、日々感じています。
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10 月 14th, 2008 at 8:30 PM
はじめまして!
ブログの紹介をご了承いただきありがとうございました。
とっても濃い内容がず~っと続くので、結構読み応えがありますね。興味深く読ませていただいています。
「もし、私が小学校の国語の先生になれたら~」を引用させていただきました。
コメントの仕方がやっとわかり、よかったです。
10 月 14th, 2008 at 8:39 PM
SALTY-SALTYさん
引用、そしてコメントありがとうございます。
いろいろな方に読んでいただきうれしいです。
時々訪問してくださいね。