世界観変遷(2) アインシュタインと相対性理論
2008 年 10 月 14 日
むずかしいことの代名詞のように言われる「アインシュタイン」と「相対性理論」。私は、高校・大学と、わからないものへの魅力に引き付けられ、大学で理論物理を学ぶことになりました。(ちなみに卒論はクォークの非相対論的な運動についてです)
ガリレオの教会への異論、そして信心深いニュートンの力学の誕生とその全盛ののち、1905年に発表されるアインシュタインの特殊相対性理論、それから約10年後の一般相対性理論および量子力学の誕生により、これまでの宇宙を説明する物理的な法則(力学)を変更せねばならないようになりました。
量子力学の概念も説明する対象も、一般に生活する私たちには、非常にわかりにくいものです。しかし、アインシュタインの相対性理論は、確かに光を伝搬するエーテルという物質によって満たされているとする「絶対系」を規定すること自体無意味であることを示して「絶対系」を否定しましたが、新たな概念である「相対系」を導入することにより、真理の美しさを保存しようとしたように思われます。
その意味で、特殊・一般の相対性理論は古典力学の最後だと位置づけることもできます。ちょうど、ベートーベンが、古典派の最後であり、ロマン派の最初のように・・・。ニュートン力学と並び、アインシュタインの相対性理論もとても美しいパラダイムです。(ニュートンはバッハみたいに数学的に完璧なまで美しい?)
ちなみに、アインシュタインは時々「神」という言葉を使います。たとえば、「神はサイコロを振らない」と、確率的な振る舞いとして素粒子の運動を規定する量子力学に、異を唱えます。アインシュタイン自身、光量子仮説(1905年)を提唱し、量子力学を作り上げていった科学者でありながら。もちろん、この神はキリスト教の神ではないでしょう。絶対的な真理をさしているのかも知れません。絶対性を否定し相対性を導入したアインシュタインですら、アドホックなものに対する違和感を覚え、ある意味絶対的な概念・真理を求めていることがうかがえます。
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