ウーマンリブ(女性の地位向上を目指す運動)の影響で、マン(man)と呼ばずパースン(person)と呼んだり、ミセス(Mrs)と呼ばずにミズ(Ms)と呼ぶような動きがあると思っていましたし、それはそれで正しいのでしょうが、たとえば、MrsとMsとの違いはそれほど単純でないようなのです。

Ms(ミズ)の場合、Miss(ミス:未婚者)とMrs(ミセス)とを区分せず、Mr(ミスター)と性的に対象となる言葉だと思っていました。

不思議なことに、たとえばヨーロッパの国際会議などの申込フォームを見ると、たいてい、「Mr」「Mrs」「Ms」の3つがあります。これが不思議でした。アメリカでもそういう場合も多いと思います。「Mrs」でも「Ms」でも選べるようになっているのです。不思議と「Miss」は見たことがありません。

どうやら、従来からの呼称「Mrs」を使いたい方のために残しているようなのです。これもひとつのempathy(エンパシー:共感)かも知れません。

1983年に英国イングランド地方のアカデミックな古都・ケンブリッジで、身内の結婚式がありました。

当然、式や披露宴などがあり、知人をお呼びします。ご案内のカードを作るときに、伝統的なMrsの使い方を意味を知りました。

なんと、夫の名前の前につけるのです。たとえば、「John White」さんだったら、奥様が「Mary」だろうと「Jane」だろうと、「Mrs John White」(John Whiteさんの奥様)という称号なのです。もちろん、アメリカ式では「Mrs Mary White」とか「Mrs Jane White」ともできますが、英国の伝統的な表現だと、女性の名前の前にMrsをつけた場合、未亡人に対する呼称になってしまうそうなのです。

したがって正式には「Mr & Mrs John White」になるわけです(米国式はピリオドをつけますが、英国式はピリオドなしです)。

つまり、正式には「Mrs」を使うと女性の名前が消えてしまうのです!びっくり。

もちろん、日本の場合でも、家系図なんかを見ていると「女」しかなかったりします。もちろん、実際には名前はあったでしょう。でも、対外的に名前を出さないのです(さらしたくないため?)。

単純に地位が低いからとは言えないでしょう。女性の名前を外に出さない習慣があったとも言えるかもしれませんが、このようなことを知ると、MrsとMsの違いが明確にわかってくるのではないでしょうか。

Mrsは夫に依存した呼び方ですが、Msは個人として独立した呼び方なのです。

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6 Responses to “Mrs(ミセス)とMs(ミズ)の違い”

  1. SALTY-SALTY Says:

    Msというのは、私もMrに対応するものだと思っていました。横文字に疎い私も、もし選べるなら、Msを使っていただろうと思います。女性の場合、既婚者と未婚者では、未婚が不利益を被る場合が多いように思うので。。社会が差をつけて扱うというか。。。そんな風に思っていました。それに比べて男性は既婚でも未婚でもあまり違わないような気がしていました。(実際は未婚は損だと思います。)

    Mrsのあとには男性の名前が来るのですね。○○夫人ということなのですね。

    Msを使えるといいな。。と思っている私でも署名するときにいろいろと悩む時があります。それは、息子関係の保護者欄への署名です。父親の名前を書くべきか、私の名前でもよいのか、どちらも親なのだからどちらでもよいのか、そのときには本人が署名すべきなのか、代筆でもよいのか、いろいろと考えます。

    日本ではこのあたりはものすごくあいまいですね。きっと。。。

    私は署名する場合、ほとんど自分の名前でします。だからよく母子家庭なのかと誤解されることがあります。父親がいないから母親の名前で署名されているという風に。。。大きな誤解です。息子にはちゃんと父親がいるのですが、学校や病院関係の文書に記入したり、集まりに出席したりするのが多くの場合私なので私の名前で署名して責任の所在をはっきりさせておきたいと思う
    だけのことなのですが。。。父親不在家庭だと誤解されていることがあります。

    そういうとき、日本では父親の名前で母親が署名することが多いのかな???と不思議に思ったりします。

    日本では、世間一般はどうなのでしょうね???

  2. admin Says:

    難しい問題ですが、どちらも許すべきだと思います。「夫」という呼称もあまり変に感じられない時代になってきましたが、田舎では受け入れられないと思う人もいるかもしれません。
    その逆に、Mrsと呼ばれたい人に向かって、Msと呼ぶと非常に失礼な感じを与えることもあるでしょう。「私は・・・夫人よ!」と言いたい方もいるということです。したがってこの3つが併存しているのです。併存も思いやりだと思うようになりました。

  3. SALTY-SALTY Says:

    私が驚くことの一つに
    団体の役員をするときなど
    名簿上、夫の名前であっても
    実際には、会議に出席しその仕事をするのが
    妻であることが、普通に行われても
    誰も何も言わない。。。ということです。

    我が家ではありえません。
    その感覚は私にはないのです。
    でも、最初から奥様がその仕事をし、
    ご主人は一度も会議にも出てこず、
    物理的に無理であることがわかっていても
    名簿上、ご主人の名前で役を受ける。。ということが
    ある、存在する、そういうことに
    ものすごく戸惑います。

    私は、ウーマンリブの闘士でも何でもありませんが、
    これには、絶句です。

    夫に社会的な地位があることで
    妻が社会的に守られているということも
    十分ありうることはわかりますが、
    役員名簿に夫の名を連ね、名前だけで
    実際は。。。という感覚が私の理解を超えています。
    どうしてもわかりません。

    それは、世間的に言ってよくあることでしょうか?

    ある団体の役員を受けたときに
    旧役員が、私に何の断りもなく、
    一度もその団体の活動に参加したことのない
    夫の名前を役員名簿に印刷したときに
    「どういう神経よ!!」と私は激怒しましたが、
    それって私がおかしいのでしょうか?

    私がKYなの?
    えっ!!びっくりです。

  4. admin Says:

    普通、怒っていいでしょう。もちろん、世帯が代表するようなマンションの自治会のような場合は、世帯主の名前で代表となるようなこともあると思いますが、「そもそも世帯主」って何?って聞きたくなりますよね。「世帯主の手引き」なども見たことありませんし。今は、たとえば国民健康保険の請求などは世帯主に届くようになっていると思いますが、男でも、女でもいいと思います。でも、女性名だと母子家庭だと思われてしまいますよね。
    田舎など、母子家庭でも、死んだ父親の表札をそのままにしている例も多いのではないでしょうか。水道料金の請求がとうに亡くなった方あてで、問題なく社会が動いているのも不思議です。

  5. SALTY-SALTY Says:

    誤解のないように、付け加えますね。

    学校その他の文書に署名するとき
    これは父親がすべきだと考えるとき、
    父親の意見を必要だと考えるとき、
    実際に参加するのが父親であるときなど
    もちろん、父親の意見を尋ねたり、
    署名したりしてもらっています。
    息子に関して言えば、
    私だけの息子ではないのですから。。。
    OUR SON ですので。。。

    夫のおかげで自分が社会的に守られていることは
    わかっているし、夫を軽んじているわけでもないのです。

    ただ、社会の仕組みとか個人の尊重とかそういうことについて、?マークがたくさん頭の周りを飛び交うことが多くてはたと考えてしまうことが多いということなのです。

    世帯主は男女どちらでもかまわないけれど、
    だからといって、今、我が家が夫から私へと世帯主名をを変えようと思っているわけでも何でもないのです。
    そうすると不都合なことの方が、我が家の場合多いと思いますし、現実的ではないのですよね。そういう家のほうが多いのですよね。きっと。

    あれこれと考えてしまうことは本当にたくさんです。

    上の例で言えば、自治会の役員をしていたのは我が家の場合、夫でしたので、夫の名前で不都合はないのですが、子どもにかかわる別の団体の役でしたので、旧役員は父親の名前で。。と考えたのだと思うのです。その方が親切かな?と思っておられたのかもしれません。
    ですが、私にはその感覚がなかったし、父親は参加できない旨を伝えていたにもかかわらず、突然父親名の役員名簿のゲラ刷りを見せられ、怒ってしまったということだと思うのです。

    世の中は不可解なことが多いです。私が世間を知らないのかもしれませんが。。

    でも、自分の意見を持ち、納得して行動していきたいと思っている個人ではありたいと思っているのです。

  6. admin Says:

    基本はアイデンティティの問題だと思います。
    人として存在しているにもかかわらず、無視されることはたまりません。
    名前も大切なアイデンティティです。
    通常、女性が結婚して姓がかわることなども関係あると思います。
    「クルム伊達公子」という呼称を聞いて、ミドルネームがあっていいな、と思った人も多いと思いませんか? 日本人の男性(夫)で、奥さんのミドルネームがあることを嫌がる人はどれほどいるでしょうか。もちろん、女性も自分の父親の姓を持っていくだけで母親の姓を持っていくわけではありませんが・・・。どこかの国(ロシア?)は女性は母親、男性は父親の姓をミドルネームでもっていくのではなかったでしょうか?
    ちなみに、コートジボアールという国の中に、女系の王国があり、女性から女性へと王位は伝承されますが、もし、男の子しか生まれない場合は、男の子へと王位は移るのですが、その下には伝承できないそうです。なぜなら、男は子供を産めないからです。
    性差によるアイデンティティも、戦争により(国家や文化など)踏みにじられたアイデンティティの問題も、貧困などの苦しみの問題と本質的に大差ないと思います。
    どんなに「職業に貴賎はない」、とか「経済的な差は幸福に関係ない」などと言っても、存在を無視されたり価値を低くみなされるようなことは、尊厳にかかわると思います。

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