日本全国で、何十万あるいは何百万丁もの拳銃が町中にあふれています。

もちろん、一般の警察官が携帯していることを指しています。

銃社会のアメリカだったら仕方ない面もあるでしょう。

でも英国の警察官は丸腰です。マラウイの警察官も拳銃は携帯しません。

日本の警察官が拳銃を携帯しなければならない事情は、何かあるのでしょうか?

おそらく歴史的な事情があるのだと考えられます。

でも、一般市民、国民がそれについて、問わないことと、全然抵抗感がないことの方が私には不思議です。

ここに2つ日本の特徴があります。

(1. 保守性) 事故や問題が起こっても、旧来のしきたりについては問いただしたり、議論しない

(2. 性善説) 拳銃を携帯する警察官が悪いことをしたり、間違ったりすることは仮定しない

武器を携帯するということは、重大なことです。いつも、気をつけてなければなりません。

町中にいる警察官全員がすべて万全なのでしょうか。かりに、万全でなくても、「これまでそうだったから」ということで、議論すらしないのが日本人の大多数です。マスコミも、余程のことがなければ問題点として指摘しません。

東京駅北口の交番で、警察官が自分の拳銃で自殺をしました。そのとき発射した玉は本人のみ殺傷し、通行人には被害は与えませんでした。また、つい最近、若者とやりあった末、警察官が拳銃を奪われることがありました。

アメリカの銃規制についての話はニュースや番組になりますが、日本の警官の銃規制については、意識すらないようです。

私がマラウイから帰ってきた後、日本のアパートに住んでいて、地域住民の調査か何かで警察官が部屋へやってきました。

コンコン、とノックをして「~署のものです」。

(私)「はい、どうぞ」

入ってきた警察官は、もちろん、腰に拳銃をしていました。ぶっそうなところ(特にタンザニアなどは治安がかなり悪い)から帰ってきた後だったので、一人しかいない部屋に、拳銃をしたままやってくる神経に唖然としました。

もちろん「自分の用事で他人の家や部屋に行くのに、銃を下げてくるとはどういうことか」などとは言いませんでした。でも、本当はそれが「世界の常識」だと思うのです。つまり、一般家庭を訪問するのに、銃を腰に下げる必要はないはずです。

でも、ここは日本です。一般家庭に訪問するのに、拳銃を腰に差したままやってくるのが普通なのです。

私がなぜ、日本を竜宮城だと言うのか、の1つの訳はこのような事実に基づいているのです(まだ「どうして竜宮城?」と言われるかも知れませんが)。

タンザニアで協力隊活動をしていた友人から聞いた話です。

その人はアパートに住んでいて、警備員(警察官などの公務員ではなく、警備会社の人だと思います)が一人、アパートの周囲を、ライフル銃を持って常時監視していました。

治安の悪い首都・ダルエスサラームでは、強盗なども多く、物音がすれば、自己防衛のために銃を発射していいのです。

もちろん、余裕があれば、「誰だ」とか尋ねることもあるでしょう。しかし、せっぱつまった状態では、撃たれる可能性すらあるため、先に撃つのです。

彼が滞在していた1年間の間に、何と二人も射殺されたそうです。誰が射殺されたのか、射殺された人たちが本当に盗人だったのか、どうかはわかりません。

あるいは調べてすらないかも知れません。ゴソゴソしていただけで撃たれるのです。そして、そのことについてのクレームはすることもできません。

怖いことに、その家に住んでいる人が、酒に酔ってフラフラと帰ってきて、自宅の警備員から射殺される、という事態すらありえるのです。

次の話も同じくタンザニアの話です。

近くに住んでいたマラウイの日本人隊員の友人がタンザニアを旅行していたときの話です。

タンザニア人の兵隊の一人がこっそりやってきて、自分の持つ自動小銃を見せ、(2万円程度で)「買ってくれないか」と言ったそうです。

「うん、そうだな。いくらほしくても、持って帰れないから、いらない」と言ったそうですが、腹を空かせた人が兵器を持っていることがどんなに怖いことか想像できますか?

「自分は金がない、でも、この日本人は持っているだろう」と思って近づいてきたのです。もし、買ってくれたらそのお金で逃亡する予定だったのでしょう。もし捕まれば、自分の兵器を売って逃げようとすることは、軍法会議で有罪となり、死刑あるいは重罪となることでしょう。

それをあえて行う人たちがいたのです。そして、このような状態が、ある意味、世界の大勢なのかも知れないのです。

話しかけられた日本人、すなわち私の友人も、撃たれるかも知れないと思いつつ、命がけで買うことを断ったわけなのです。

私自身もタンザニアを旅行したので、大勢のタンザニア人の兵士たちをみて、つくづく、腹を空かせた人に兵器を持たせてはならない、と思いました。上官ですら、撃たれる可能性があります。もちろん、大統領であってもです。

「日本人の警察官は途上国の人たちとは違う」と主張する人がいるでしょう。日本の警察官は腹を空かせていない、と。

自殺、事故、うっかり・・・。いろいろな場面があります。そして大問題を起こす危険性があります。

それでも全国の警察官に常に拳銃を携帯させるべきでしょうか?

・・・

「ピンポーン」とベルの音。

あなたは拳銃を腰に下げた警察官の格好をした人を部屋へ通しますか?

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4 Responses to “日本の警察官は拳銃を携帯すべきか”

  1. SALTY-SALTY Says:

    銃を持っている、というよりも多く考えさせられることがあります。それは警察官の職務質問です。

    学生の頃、男子学生から警察官の職務質問にあった。。という話を聞きました。職務質問には、ちゃんと答えなければいけない云々。。。です。

    その男子学生は、夜、一人で自転車を走らせていて
    職務質問にあったそうです。「怖かった。」といっていました。「職務質問にはちゃんと答えないと何か疑われると警察署まで連れて行かれるし。。。」と話していました。
    それで、私は、警察官の職務質問というものがあって
    それにはちゃんと答えなければいけない。。とインプットされました。
    でも、その後、何か、犯罪の容疑をかけられて逮捕された人であっても「黙秘権」というものがあることを知り、なぜ、職務質問にちゃんと答えられなければ警察署に連れて行かれるのだろうか?という疑問がわいてきて
    さらに、警察官の職務質問にはちゃんと答えたほうがよい。という程度のものではないだろうか?と思うようになりました。
    実際にはどうなのでしょうか?
    職務質問に「黙秘権」は通用しないのでしょうか?
    ちゃんと答えないと何か恐ろしい言葉を浴びせられそうな気がしないでもありませんが。。不審に思われることような行動をとらなければ、職務質問はないのでしょうか?不審な行動ってどんな行動でしょうか?
    何もしていないのに、何か疑いをもたれるというのは、はなはだ不愉快な話です。そして相手は、警棒と拳銃を対抗しているのですから。。。

  2. SALTY-SALTY Says:

    ↑で「対抗」は「携行」です。

  3. admin Says:

    日本全国の警察官の人数は膨大です。

    そこに、いい人もいれば、よくない人もいるでしょう。とくに、去年、立川の警官の事件などは近所の出来事だったので、愕然としました。警視庁長官はクビだと思いました。(このような場合、上の人のクビはあっても、日本という国では問題点の共有はほとんどしません)

    私は、経験はありませんが、普通、どんなに恐ろしいと感じる場面であっても職務質問に答えるのに黙秘権を行使するまではないのではないか、と思います。ただ、何らかの疑いがかけられ、明らかに立場が弱く、対抗せざるを得ないときは黙秘することもできるでしょう。しかし、黙秘するということで、疑いが深められることにも覚悟が必要です。

    ところで、毎年、毎年、決まって数十名の、破廉恥行為で退職させられている教職員たちがいます(ほとんどは男性です)。まだ、この数より警官の非行は少ないのではないかと思います。

    残念ながら、この数字(ひょっとして百人単位だったかも知れません)を教職員、そしてその管理者がわきまえていないことが非常に残念なことです。

    その数字を知らなくても校長になることができます。周囲から問いただされることもなければ、明日の授業もすることができます。周囲で起こったことは何もなかったかのように。

    現職警官に、昨年どれだけの警官の非行があったのか聞いてみても、ほとんど誰も答えられないでしょう。「本官を侮辱しているのか」と言われるのがオチでしょう。

    拳銃の事故や自殺の数などについては、拳銃を握っている人たちこそが知らなければなりません。そして、その上に立つ人は、数とリスクと対処案をいつも持っていなければなりません。

    でも、それを高級官僚や政治家から問われないので、答えられなくても、いつもOKです。

    今回のブログの問題は、何十万人もの警官が一発で殺傷できる兵器を持っていることです。

    警官といえ、教師といえ生身の人間です。事故もあれば過失もありえるのです。

    なぜ、評価しようとしないのでしょうか? 改善しないのでしょうか? 

    公務員の非行の問題は、実は、個々人の公務員へ問題がかかってこないことが、理由ではないでしょうか。答えられなくても仕事は続けられるのです。

    決してまじめにやっている人たちを非難するつもりはありません。優秀な人たちを責めるつもりはありません。

    しかし、問題の認識を共有し、改善のための方策を探る、といった仕事の「基本的な態度」を誰もが身につけるようにしなければならないと思います。

    どうしたら、本当の意味で、日本に「過去に学び未来に活かす」文化を根付かせられるのでしょうか。

  4. SALTY-SALTY Says:

    ありがとうございました。職務質問と黙秘権についてよくわかりました。たぶん、そういうことなのだとは思っていました。

    私は十数年前に教師を辞めているので今の教師のことをあれこれといえませんが、どんな社会にも適正に欠ける人がいるように、教職員社会にもそういう人はいるのだと思います。警察官のことはわからないですが、教職員について言えば、公務員だから、身分が保証されているからそれに乗っかってしまっている勘違い組もいるのかもしれません。しかし、ストレスなどで心を病んでいく教員の数が年々増加していると思います。不況になると特に公務員はストレスのはけ口になるのか、公務員たたきが始まります。保護者の教員への言動も常軌を逸しているように思えることもあります。今の息子の学校のことではありません。私がかつて勤務した学校のことでもありません。学校や教師に八つ当たりをする保護者も中にはいます。

    それと、人は、言葉で確認しないけれども、互いに職業上の信頼関係(?)があるように思います。お店の人が客に品物を渡すのは、客がお金を払うことを信頼しているからです。時々無銭飲食などで店と客との信頼関係をこわす人がいるけれども、大方は信頼関係を壊しません。この頃、タクシーの運転手さんもひどい被害にあわれています。タクシーと客との信頼関係を壊す人たちがいます。教師や警察官の中にもそういった信頼関係を壊す人がいるということでしょう。
    現場の人たちに対応策をといっても考えにくいのが現実ではないでしょうか?全体の問題として捉えにくいものなのではないでしょうか?

    「しかし、問題の認識を共有し、改善のための方策を探 る、といった仕事の「基本的な態度」を誰もが身につ けるようにしなければならないと思います。

     どうしたら、本当の意味で、日本に「過去に学び未来 に活かす」文化を根付かせられるのでしょうか。」

    問題の性質上、できにくいことなのではないでしょうか?事故や過失なら評価もでき改善策も立てられるかもしれませんが、個々の人間の性質上のことであれば、対応策・改善策を考えることは難しいのではないでしょうか?その機関内では、難しいと思います。

    しかし、おっしゃるとおり、拳銃の携帯については考えさせられました。本当に日本に拳銃が必要かどうか、どこかで考えることができるとよいと思います。

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